三十三間堂(蓮華王院)
- さんじゅうさんげんどう(れんげおういん)
- 祇園・東山・北白川周辺
三十三間堂は、京都府京都市東山区にある仏堂で正式名は「蓮華王院(れんげおういん)」、その本堂が「三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)」と通称される。 平安後期、後白河上皇(ごしらかわてんのう)が、当時権勢を誇った平清盛の資財協力によって創建された。
創建当初は五重塔なども建つ寺院であったが、建長元年(1249年)に市中からの火災により焼失。文永3年(1266年)に本堂のみが再建され、現在「三十三間堂」と称される堂がそれである。 当時は朱塗りの外装で、堂内はお花や雲文様の極彩色で飾られたといい、現在もわずかにその面影を残している。
また、前後10列の壇上に並ぶ等身大の千手観音立像1,000躯は圧巻。各像は頭上に11の顔をつけ、両脇には40手を持つ通形で造られている。 平安時代の像には銘記がないが、鎌倉時代に再興された像約500体には作者名が残されており、慶派や院派、円派など当時の造仏に携わる多くの集団が国家規模で参加していたことが伺える。
他にも、二十八部衆像(にじゅうはちぶしゅうぞう)や風神雷神像といった重要な国宝が残されている。